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■ 文化が違うと、変わるものがたくさんある


海外旅行に行った時、現地の人にオススメのレストランを教えてもらって、楽しみにして行ったのに、そんなに美味しくなかった…。

そんな経験をしたことがある人がいらっしゃるのではないでしょうか。


何故、現地の人に教えてもらったオススメのレストランなのに美味しくなかったのか?

それは、そもそも食文化が違うから。
文化が違うから、その国の美味しい料理が、美味しく感じなかったことが考えられます。


それぞれの国は、それぞれの文化というものを持っている。
そして、文化の違いによって、価値や感覚というものは違うものなのですね。



これは、ビジネスの世界でも同じことが言えます。。

例えば、どうすればベターな組織を作ることができるのか?

バブル期前くらいから、アメリカの組織論が多く日本に輸入されました。

それによって、「年功序列型賃金」や「終身雇用制」を廃止し、
能力主義や業績主義による賃金制度に変更する企業が増えたし、
「年俸制」や「早期退職優遇制度」を導入する企業も出てきました。


でも…。
アメリカ流の組織論によって、日本の企業は元気になったのでしょうか???
社員のモチベーションは高まり、企業に対するロイヤリティ(忠誠心)は向上したのでしょうか?



う〜ん…。
一部の例外を除いて、答えはNOです。
それは、身近な会社を見渡して持ても分かりますよね。


そもそも、アメリカには終身雇用的な考えがありません。
経験を積むと給料の高い仕事に次々と転職していくのが普通だからです。

日本は戦後の高度成長期、大量の若い人材に安いコストで長く働いてもらうために、年功序列型賃金や終身雇用制を作ったのです。

長く働いてもらえば、それだけ質の良い商品を作ることができる。
そして質の良い商品を大量に作れば、国内をはじめ世界で売ることが出来たので、まさに最適のシステムだったんですね。


でも、能力主義や業績主義が悪くって、
年功序列型賃金や終身雇用制が優れているのかというと、そうではありません!


年功序列や終身雇用は、生涯が保証されている上に、年齢と共に収入が上がる。
そのため、頑張ろうという労働意欲の低下を招くことがあるのです。

実際、昔は、大きな組織になると、ほとんど仕事をしていないって人や、
明らか能力不足で、その責務を果たせない管理者なんてのもいましたからね。

終身雇用や年功序列の下では、彼らを解雇することも降格することも難しく、
その結果、大きくなると共に、組織力が停滞してしまうという傾向があったのです。

それに、年功序列や終身雇用は、維持コストが高くなるというような企業にとっての弊害もあったんですね。



「えっ!?じゃぁ、能力主義や業績主義で良かったんじゃないの???」


いえいえ、そうでは無いと思いますよ。

戦後、日本が敗戦国であったのに、こんなに経済発展をすることができたのは、やっぱり年功序列や終身雇用制があったからだからです。


農耕民族である日本人は、チームプレーが好きで…。
そのチームの中で情報や価値観を共有することが得意でした。


終身雇用や年功序列は、社員の組織へのコミットメントを高め、チームプレーを支えることになっていたのです。
ですから日本は、その文化の強みを活かし、高い技術力、生産力、販売力を発揮し、敗戦国から先進国へと急成長することができたんですね。


能力主義や業績主義は、個人プレーにメリットのあるシステムです。
だから農耕民族で、団体が好きな文化を持った、日本人のモチベーションを高めたり、企業に対するロイヤリティ(忠誠心)は向上したりするのは難しいのです。


まぁ、もう少し突っ込んだ話をすると…。
「だから、もう一度、終身雇用や年功序列を復活させよう」ってわけではないんですよね。


バブル以降、「失われた10年」と呼ばれる期間の間に、日本には、次のような状況が起き、日本的経営に大きな変革を迫られたからです。
 ↓↓↓
● 株主価値重視の資本主義スタイルが日本に持ち込まれ、
  長期利益よりも短期利益重視の風潮が強まる
● IT産業において欧米のハイテク企業に世界市場を席巻され、
 一方でアジア諸国の製造業に追い上げられる


こういう社会環境の変化により、日本企業はリストラとコスト削減の名目の下、生産現場の担い手を社員から期間契約社員やアウトソーシング会社にシフトしましたし、特にホワイトカラーに対し業績主義導入がされ、チームプレーよりも個人プレーを重視する方向に社会全体がなりました。

そして、こうなることで、日本人が好きなチームで仕事をするというスタイルが、ズタズタに切り裂かれたのです。
だから、ここからもう一度、日本にあったシステムを構築しようとするなら、今までと違った条件下での終身雇用や年功序列が必要になるんでしょうけどね。


さて、話が、非常に広がってしまいましたが…。
お話しさせていただきたかったのは、文化によって、感覚も価値観も違う。 だから、その中で上手く行く方法も、当然変わってくる…ということなんです。

現地の人がおいしいというお店が、食文化が違う人にとっては、美味しくなかったり…。
アメリカでベターな組織を作っいく方法が、文化が違う日本ではベターな組織を作れなかったりする。


そしてこのことは…。
販売についても言えるのです。

日本人は農耕民族。そして欧米人は狩猟民族。
チームプレーが好きな日本人に、個人プレーが好きな欧米人の組織論が、そのままの形では当てはまらなかったように、狩猟民族に効果的な販売方法は、文化の違う農耕民族には、そのままでは効果的ではない場合もあるわけなんですね。


そもそもの文化が違うのだから…。
販売を考える時も、その違いを理解した上で、マーケティングの戦略を考えなければいけないのです。




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